Sunday, April 30, 2006

村祭

或る処に小さな小さな村があつまった、それでも小さな村があった。
全体を束ねる村長は、それぞれの村からの租が少ないので腹を立て、
いったんバラバラにして、全然違う形に組み替えてみることにした。

各々の村には小さいなりの水路や道路が整備されていたが、村長の
考えた新しい村の形ではそれらの設備をそのまま使えないところが
大半であったが、どれだけ大変か考えもせず、作り直すことにした。

住民が引っ越す先の新しい番地はとっくのとうに決まっていたのに、
村長の知恵の足りない取り巻き達は計画を明らかにしなかったので、
人々は誰も新しい町並の水路や道路を準備することができなかった。

ちゃんと準備するべきだ、と主張する青年たちも少なくなかったが、
与えられる生活に馴れてしまっていた大人たちは耳を貸さなかった。
そして、いざ直前になって、何も準備できていないことが判明した。

人々は慌て出したが、もう遅かった。全てがぎくしゃくしてしまい、
今後の繁栄を願うための礎づくりたったはずの村の組み替え計画は
単なる無秩序な民族大移動にすぎないものへと、変貌してしまった。

それでも大人たちは異口同音に自分達の責任ではないと言い張った。
彼らの無責任さは、結果として歪んだままの町並に住まざるを得ぬ
不幸な者を生み出すことになった。心ある若者たちは憤り、呆れた。

多くの国民が思い思いに自分の自由なように過ごせるはずの時間を、
この村の住民たちだけは不条理でなんの納得もできない強制労働に
駆り出されることになった。諾々と従う様は、もはや哀れであった。

目的もなく、ただ騒がしいだけの集団行動。誰が得するわけもなく、
地に足が付かないから、妙に浮わついた心持ちになる。終わっても
何にもならないなら、せめて楽しむしかない。この下らない村祭を。

# っていうか村長、お前も移動しろよ。言い出しっぺなんだからさ。

5 Comments:

At 06:26, Anonymous Anonymous said...

私の知っている村には、租の管理をしている
Hという、自分の知恵の無さを棚に上げて、
かつ絶対に責任を取らず人のせいにする
役立たずな取り巻きがいるとの噂です・・・

それが誰か&私は誰かを
sempreffは分かってるかと思いますが、
都合上匿名ということでどうか一つ(笑)

 
At 09:16, Anonymous barca said...

きっと村長は優雅にGWを過ごすのでしょう。

 
At 11:35, Blogger sempreff said...

>匿名さん

悪い長が居ますね。月にかわって懲らしめてやってください。

>ばる

我輩は今日はこれから東の村で準備作業です。

 
At 16:26, Anonymous しずか said...

これは、どこの村でも一緒です。日本の村でも外国の村でも。

大きくなればなるほどそれは顕著です。
特に困るのは、長になる人が興味があるのは、数字やお金、あるいは権力だけで、そのプロセスや結果がもたらすもの、あるいは人ではないこと。

どんなに疲弊しても、その結果多くの人が斃れることになっても、彼らには関係ありません。彼にとっては数字がすべて。

だから、彼らが示す目標は常に数字であり、決してそこへの行き方ではありません。

行き方で悩んでも、示されるのは数字。
火事が起きても、遭難しても、示されるのは数字。

いつかEutopiaにはたどりつけるのでしょうか。。

身体を壊さない程度になさってくださいね。

 
At 02:06, Blogger sempreff said...

外国の村でもそうですか…。

数字にフォーカスするのは別に構わないですけど、
その数字の元となる自分達の住む家を
プレハブ小屋の仮住いのように見做して
しっかりとした空間にしようとしないのは
何か間違ってますよやっぱり。

水とかガスとか電気とか、あって当り前だと思ってるひとたち…
本当にそうなのかな?

まぁ、連休が明けたら休みますよ。
疲れるまでは回転を続けるのみです。

 

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