撤去
知る人ぞ知る、あの製造番号1番の機械を停止した。リプレイスだ。
あれには苦労させられた。ハード、ドライバ、OS、ミドルウェア、
アプリケーションを動かす前提のありとあらゆる段階で、苦労した。
初号機なんて使うもんじゃない、か?いや。初号機だからこそ、の
エキサイティングな面白さが、そこにはあった。色々とメーカーに
要望を上げ、拾ってもらったものも、リジェクトされたものもある。
あの時のチームは、即応能力が高く、強力な構成だった。なにより、
同じ出来上がり想像図を共有していた。そして、いいものを作ろう、
ちょっとづつ改善していこう、という思いで繋がっていた、と思う。
最初から百点が取れるものじゃなかったのは間違いない。後付けで
少しづつブラッシュアップしていった。人が減っていき、属人化に
拍車がかかる中でも、のたうちながら、心血を注いで良くしてきた。
停めるのは、あっと言う間だった。電源を切ると、轟音が止まった。
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