Sunday, December 18, 2005

鍵盤

キーボードごときによく 5 桁もの金額を出せるねぇ、と言えるのは
弘法筆を選ばない境地に達した真の wizard か、もしくは、道具の
価値をその価格でしか評価することのできない哀れな素人さんだろ。

我輩にとってのキーボードは電脳世界との大事なインタフェイスだ。
板前の包丁、野球選手のバット、ヴァイオリニストのヴァイオリン。
ブラックジャックの特注のメスと言ったら過言だが、そんな道具だ。

入社して 2 年め位の時に「お前、キーボードだけは良いものを選べ」
と洗脳され、秋葉原で選び歩いた挙げ句、勧められたそれに決めた。
以来 10 年近くも我輩の剛打に耐え抜いている頑健さには驚嘆する。

勿論頑丈であることも重要なのだが、手にぴったり合う感じが良い。
作業のピークでシンクロ率が上がっている時は身体の一部というか
man - machine 間が有線直結されているかのような錯覚すら覚える。

かように狂った我輩の愛用の入力デバイスとは何を隠そう PD-KB02。
HHK シリーズの中でも最も初代に近いモデル。現在庫にて売切り後
販売終了という話を聞き付け、堪らずもう 1 枚購入してしまった。

一昨日確認したところ、めでたく販売終了となっていた。我輩同様、
この名機の所有者たちが万一の事故に備えて購入したと推測される。
寂しいものだが、こうして一つの時代がゆっくり終わっていくのだ。

5 Comments:

At 02:14, Blogger kazufuruk said...

自分も同じ感覚を持っています。これぞまさに人具一体。

機械と表現されるものは自動販売機の様に誰が扱っても結果は一緒ですが、
道具と表現されるものは松井のバットを自分が使ってもホームランを打てない様に、
使う人間によって生み出されるものの質や生産性が違います。

キーボードは機械ではなく道具だと考えます。
楽器も道具ですね。使ってこそ価値がある。

 
At 04:38, Anonymous Anonymous said...

わたしもPD-KB02を会社で使っています(勿論私物)。あんまり意識してなかったけど、そういえばすごい長持ちですな、このキーボード。うちも10年経ちました。

最初は家のPowerMac 8500、それから自分で組んだK6-2でFreeBSDのマシンで使い、その後会社のSunにつながれ、今は会社のWindowsな開発マシン用になっています。

自宅では完全にノートPC派になってしまったのでキーボードは多少不満です...。US配列キーボードが手に入らないノートPCは使わないというだけは譲れないラインですが。

年末はPD-KB02のキートップはずして掃除しようかな。10年も頑張ってくれたのだから。

 
At 12:51, Anonymous Anonymous said...

僕も同じ感覚ですね。
手にとるものこそ、いいものを使わなくてはいけないと
思っています。

僕の場合はやはり筆記具かな
シャーペンはPentel GRAPH1000中学時代から使っています。
大学の製図の授業でよいものを使っていたとびっくりして、
それから何代目にもなっていますが、このシリーズがメインです。
これもシャーペンの割りには3桁に載るので普通は何本も買わない。

モノは値段でなくお値打ち感でと思います。

 
At 23:56, Blogger sempreff said...

類友なみなさん、コメントありがとう。

>kazufuruk

そう考えると 1 万 2 万で買えるなんて、むしろ「安い」よね?
あとは使い込めば使い込むほどに元をとっていく計算だよね?

>こじまさん

外そうと試みたことはあるんです。でもなかなか外れなかったのです。
そんなわけで細かいゴミが見えるのですが、楊枝やエアダスターで
ちまちま掃除しています。うまいこと外すコツがあるのでしょうか…?

>Koetaro

おお、我輩も GRAPH 1000 Pro だ。これ、名品だよね。
白 → 緑 → 茶 とどんどん細い芯を選んでますが、
もう長いこと 0.3 の B で落ち着いてます。
最近買った STAEDTLER の芯は国産のよりもずっと柔らかい感じ。

 
At 20:47, Anonymous Anonymous said...

遅レスです。

名品ですね。
僕は 白 → 橙 と太くなってます。
緑と茶は一時期製図で使いましたが白で書き分ける技を覚えてから使わなくなりました。
今は製図を白、普段は鉛筆代わりに橙です。
削らなくて良いのでね。

STAEDTLERは硬いイメージがあったけど、イメージだけかなぁ。

 

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