斬新
以前からぜひ行ってみたかったインド料理屋に、行くことができた。
夕方からビアホールだよ、という張り紙だったので、所謂呑み屋を
想像していた。それを「フッ、素人は困るねぇ」と言われたくない。
しかし、余りにも想像を超える事態が多すぎた。まず最初の衝撃は、
「店のドアに鍵がかかっている」。灯は点いているが、人は居ない。
ポスターには 15:00 からと書いてあるが、17:00 時点でこの状況。
どうしてもこの店の夜の姿を確認しておきたかったので、店の前で
粘った。というのも、我輩が来た時に階段ですれ違った人物が多分
店員さんと思われる印度風な顔立ちだったからだ。多分トイレかな。
次の衝撃は、17:30 くらい。彼は、玉葱の段ボールを持って現れた。
「お客さんですか?」とは、彼の弁。どんだけレアな遭遇ですか?
お次は「とりあえずビールを…」に対し、「食券買ってください」。
生ビールを食券でお願いしたのは初めてかもしれない。そして彼は
我輩を店内に残して、消えた。ええっ…。暫くして、明らかに店の
外から彼は現れた。その手にジョッキを持って。若干、嬉しそうに。
その後も、我輩の固定観念を覆すスペシャルな応対が蜿蜒と続いた。
印度スタイルでは、これがスタンダードなのかもしれない。そして、
この調子で今まで営業してるのだから、日本は平和な良い国なのだ。